"できるはずだったのに"という後悔は人を惑わせる。

"できるはずだったのに"アイキャッチ画像 行動経済学
アキラ
"できるはずだったのに"っていう後悔ありませんか?

どうも、「『やらなかった後悔』より『やって後悔』をしたい!」と常日頃考えています、アキラ(@akila_s8)です!

以前、「やらなかった"後悔"」より「やって"後悔"」を選択しろ!という記事を書きました。

このエントリーでも書いたように、実際人間は「やらなかった"後悔"」の方を長く引きずることが分かっています。

そして人間は、できるはずだったのに」という後悔も強く感じてしまい、惑わされてしまうことも分かっています。

"できるはずだったのに"という後悔

想像してみてください。

あなたは朝寝坊したことに気づき、飛び跳ねて起きました。
この日は出張で、予約済み飛行機に乗る予定でした。
この飛行機に乗り遅れてしまうと、出張先での会議に出席することができなくなってしまいます

こんな日に寝坊してしまったのデス(Death【まさにDeathな状況です】)。

ほとんど無意識のまま支度とトイレを済ませて、急いで空港に向かいました。

ただし、時間的に考えて、指定された出発時刻に間に合わないことは察しているとします。

この次の流れとして、以下の2パターンがあるとします。

  • 【パターン①】
    想定通り、飛行機の出発時刻に間に合わなかった。出発時刻の30分遅れで空港に着いた。
  • 【パターン②】
    想定通り、飛行機の出発時刻に間に合わなかった。出発時刻の30分遅れで空港に着いた。
    ただし、飛行機の出発時刻も遅延していたようで、あなたが空港に到着する2分前に出発していました。

パターン①の場合、そもそも遅刻することは想定内だったので、
「まあ~、そうだよね。しゃーないよね。寝坊しちゃった自分が悪いよね~。」
という気持ちになりますよね。

一方で、パターン②の場合、自分が遅刻することは分かっていたけれど、飛行機の出発時間も遅れていたために、
「あと2分早く空港に着いていれば飛行機に乗れたかも!」 という気分になります。

パターン②の時、人はあれこれと様々な後悔を思い浮かべてしまいます。
『もし』タクシー運転手がもう少しスムーズに運転してくれていたら!」
『もし』空港までの道中で、あの信号に引っかからなければ間に合ったのに!」
『もし』起きた後、トイレに行かずにすぐに出発しておけば、間に合ったかもしれないのに!」
などなど。

もし,もし,if,if、いつまでも「あー、あの時『もし』....」と後悔の思いばかりが募っていき、イライラしてしまいます。

手が届きそうだったのに、結果的に手に入れることができなかった後悔に対して、人間はより多くのショックを受けてしまうのです。

でも、飛行機が通常通り出発してようが(パターン①)、出発が遅れて自分が到着する2分前に離陸してようが(パターン②)、「飛行機に乗れなかった」という事実に変わりはありません

銀メダリストより銅メダリストのほうが幸せ!?

"表彰台"のイメージ画像

上記の例では、「あともうちょっとで間に合ったのに!」という後悔が尾を引いてしまいます。

これと同じ理由で、銅メダルをとった選手のほうが、銀メダリストよりも満足しやすいと言われています。

銀メダリストは、選手としてどうしても手に入れたい「金メダル」が目前まで迫っていたのに、それを逃してしまったことで、銅メダリストよりも強烈な後悔を感じてしまうそうです。

"メダル"のイメージ画像

客観的に見れば、3位よりも2位のほうが順位が良くて、銅メダルよりも銀メダルのほうが良いはずです。
でも、主観的にみると、3位よりも2位のほうが満足度が低くなってしまうという、不思議な現象が発生するのです。

この不思議な考え方(銅メダル>銀メダル)は、"できるはずだったのに"という後悔によって、自分の判断基準が狂ってしまい起こります。

「できるはずだったのに」という後悔は、人の判断を狂わせる

「もう少しで手が届いたのに」という後悔は、時に人間の判断を狂わせてしまうようです。

  • 【Aさん】
    Aさんがスーパーマーケットのレジに並んでいます。
    Aさんの出番になった時、店員から次のように言われました。
    「おめでとうございます。あなたはこのお店でちょうど10万人目のお客様になります。特別賞として、2万円差し上げます。」
  • 【Bさん】
    Bさんがスーパーマーケットのレジに並んでいます。
    Bさんの前にいた人が、そのスーパーマーケットで100万人目のお客さんだったようで、特別賞として20万円をもらっていました。
    Bさんはその「前後賞」として3万円もらいました。

あなたはAさんとBさん、どちらの立場のほうが嬉しいですか

Thinking Time Start !!!

 

ダイヤの区切り線

 

これは数学者「リチャード・テイラー」さんの実験です。

この実験では、多くの人が「Aさん(2万円をもらう)」の方が良いと答えたのです。

でもおかしくないですか?
だって、自分が手にする金額は、「Aさん(2万円)」より「Bさん(3万円)」の方が大きいんですよ?

つまりみんな「あとちょっとで20万円もらえたのに、ギリギリ獲得できなかった!」という後悔を避ける選択肢を取りがちになったのです。

この実験から、人間は「悔しさ・後悔」を味わなくて済むなら、多少の代償はいとわないコストを支払っても良いと考えるようになることが分かりました。

この人間の特性のせいで、本当は「もっと大きな利益を手にできる」のに、"その行動を起こさないという選択肢"を取る人が多くいます。

  • もっと高い給料がもらえる仕事に就ける
    だけど転職に失敗するかもしれないから今の職場に甘んじる
  • 市場が好調だから、株を購入すれば利益が出る
    だけど自分が勝ったタイミングが天井かもしれないから「預金」をしておく

「できるはずだったのに」という後悔を避けるために、みんな人生において大事な決心を後回しにしたり、行動を起こさなかった現状を変える意思決定をしなくなってしまいます。

今の自分に不満があるなら今すぐ"行動"するしかない

2018.04.06
アキラ
行動を起こして"後悔"した方が良いのに、人間はそれがなかなかできない。

このことを意識して、とにかく行動を起こしていくことが大切だな。

【参考図書】経済は感情で動く - はじめての行動経済学(マッテオ・モッテルリー著)