大学編入の出願条件・出願資格は早めのチェックが必要!

志望校の出願条件・出願資格を
早い段階でチェックしておこう!

どうも、大学編入試験では複数の大学に挑戦しました、アキラです。

大学編入試験は、一般入試と異なる特徴がたくさんあります。

大学編入という入学制度自体を「採用するか・しないか」も各大学・学部の判断となります。

大学全体で編入試験を実施していないところもあれば、同じ大学でも「A学部」は編入試験を実施していて、「B学部」は実施していないというケースもあります。

そして、各大学・学部ごとに、大学編入試験の「出願条件・出願資格」も大きく異なってきます。

つまり、編入受験生の方は、「志望校・挑戦したい大学」がある程度決定したら、その大学・学部の「出願条件・出願資格」をしっかりと確認する必要があるのです。

「出願条件・出願資格」の確認をサボると、後々”痛い目にあう”可能性があります

今回は、大学編入試験の「出願条件・出願資格」について解説していきます。

大学編入試験の出願条件・出願資格を確認することの重要性

センター試験・一般入試の場合、各大学ごとに「出願条件・出願資格」が変わることは基本的にありません。

「高校卒業見込みの方」または「高校を卒業している方」「高卒認定試験に合格した・合格見込みの方」なら誰でも受験することができます。

そのため、「自分はこの大学を受験できるかな?」などといちいち確認する必要がありません。

一方、大学編入試験の場合、大学編入を採用している各大学・学部ごとに「出願条件・出願資格」が異なってしまうため、1校1校「自分はこの大学の編入試験を受験できるのか?」を確認しなければいけません。

自分は出願できる学校に通っているか?

特に注意なのが、大学・学部によっては「出願できる学歴」に違いがある点です。

大学編入は基本的に、編入試験合格者が「新しい大学に3年次編入」することになります。(場合によっては2年次編入もあります)

つまり、大学編入試験は「高校卒業後の進学先に2年以上在籍している学生・卒業生」が対象です。

まとめると、

  • 高校卒業→四年生大学に2年以上在籍している「大学生」or「”学士”を持つ者」
  • 高校卒業→短期大学に進学し卒業見込みの「短大生」or「”短期大学士”を持つ者」
  • 高校卒業→専門学校に進学し卒業見込みの「専門学生」or「”専門士”を持つ者」
  • 高等専門学校に進学し、卒業見込みの「高専生」or「”準学士”を持つ者」

という人たちが編入試験に挑戦できます。

  • 学士…大学の学部卒業者の総称
  • 短期大学士…短期大学を卒業した者の総称
  • 専門士…専修学校の専門課程(一般的な専門学校)を卒業した者の総称
  • 準学士…高等専門学校を卒業した者の総称

ただし、編入学を認めているすべての大学・学部が上記4種類の学生・卒業者を対象としているかというと、それは違います。

場合によっては、「【専門学校卒業見込み・卒業者】には出願資格が無い」大学や「【学士を持つ者】のみ出願資格がある」大学もあります。

ここでは具体例として、東北大学経済学部と中央大学経済学部の「出願資格・出願条件」を見てみます。

“東北大学経済学部”の編入試験出願資格

出願できるのは、次のいずれかに該当する者又は2020年3月31日までに該当見込みの者です。
(1) 学士の学位を取得した者
(2) 短期大学又は高等専門学校を卒業した者
(3) 修業年限4年以上の大学に休学及び停学期間を除いて2年以上在学し、62単位以上を修得した者
(4) 専修学校の専門課程(修業年限が2年以上であることその他の文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)を修了した者(学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項に規定する者に限る)
(5) 外国において学校教育における14年以上の課程(日本における通常の課程による学校教育の期間を含む)を修了した者
(6) その他本学部において、学校教育における14年の課程を修了した者と同等以上の学力があると認めた者

注 (3)でいう「62単位以上」とは、出願者の最終学歴である大学で、進級又は卒業要件に含まれる科目を対象としています。

引用:東北大学経済学部第3年次編入学-募集要項

上記に、2020年度の「東北大学経済学部 募集要項」に記載されている出願資格を引用しました。

上記の出願資格を見て分かるように、東北大学経済学部では「大学生・短期大学生・高専生・専門学生」全学歴の学生が挑戦できるようになっています。

“中央大学経済学部”の編入試験出願資格

(1) ~ (5) のいずれかに該当する者。

(1)新制大学(学校教育法により設置された大学)卒業者または2019年3月31日までに卒業見込の者。旧制大学卒業者または新制大学卒業と同等の資格がある者(ただし、学士号もしくは学士の学位を取得した学部の同一学科へ出願することはできない)。
(2) 短期大学(学校教育法により設置された短期大学)卒業者または2019年3月31日までに卒業見込の者。
(3) 新制大学(学校教育法により設置された大学)に2年間以上在学し、当該大学が卒業の要件に定める単位のうち62単位以上修得の者。
(4) 新制大学(学校教育法により設置された大学)2年次に在学中の者で、2019年3月31日までに、当該大学が卒業の要件に定める単位のうち62単位以上を修得見込の者。
(5) 高等専門学校(学校教育法により設置された高等専門学校)卒業者または2019年3月31日までに卒業見込の者。
ただし、(3)、 (4) の出願資格は、中央大学に在学中または在学していた学生には適用しない。
*日本国内の新制大学または短期大学に限る。

引用:中央大学経済学部-入試情報

上記が「中央大学経済学部」の編入学試験出願資格です。(2019年度版です)

「大学に2年以上在籍している大学生・学士を持つ者」「短期大学卒業見込みの者・卒業生」「高等専門学校卒業見込みの者・卒業生」の受験は認めていますが、「専門学生」についての記載が一切ないことが分かります。

中央大学経済学部は、「専門学校に通う学生」の編入試験挑戦を認めていないのです!

>>専門学校からの大学編入ついて

このように、自分が編入試験挑戦を希望する大学・学部の「募集要項」に記載されている出願資格をしっかりとチェックして、「自分は受験できるのか?」を確認しておく必要があります。

“英語資格”による条件は設定されているか?

もう一つ、編入試験の「出願条件・出願資格」を確認することが重要な理由として、大学・学部によっては「”英語資格”による条件が設定されている」ケースがあるからです。

“英語資格”とは、「TOEIC」「英語検定」「TOEFL」「IELTS」といったものです。

これらの英語資格の「スコア」「取得級」を利用して「足切りライン」を設定している大学・学部があります。

例えば、”名古屋大学経済学部”の編入試験募集要項(2019年度)を確認してみると、以下のような記載があることに気づきます。

【2】出願要件
TOEICまたはTOEFLを2016年10月4日以降に受験し、次の得点を取得していること。

  • TOEIC:590点以上
  • TOEFL-PBT:500点以上
  • TOEFL-iBT:61点以上
  • TOEFL-CBT:173点以上

引用:2019年度名古屋大学経済学部-3年次編入募集要項

つまり、名古屋大学経済学部の編入試験を受けるためには、「TOEIC」または「TOEFL」で指定されたスコアを取得していないといけません

もう一つ見てみましょう。

⑹ 募集専修が指定する外国語のうち、一つ以上の言語検定試験の成績が以下のレベ
ルを満たす者

英語:TOEFL iBT 65点以上 / TOEIC 730点以上 / IELTS 4.5以上

引用:神戸大学文学部-第3年次編入学学生募集要項

上記引用は神戸大学文学部の募集要項に記載されている”英語資格の条件”です。

「TOEIC・TOEFL・IELTS」いずれかの英語試験で指定されたスコアを取得していないと、編入試験を受験することができません。

このように、大学・学部によっては「英語の資格による足切りライン」を設定しているところがあるので、志望校を決定したら、「その大学は英語資格による足切りがあるのか?」事前に確かめておく必要があります。

>> 【2022年度】神戸大学の編入学情報を紹介!倍率や過去問は?

出願条件・出願資格はできるだけ早い段階で確認しておこう!

大学編入挑戦を検討されている編入受験生の方は、自分が受けたい大学・学部に目星をつけたら”すぐに”その大学の「出願条件・出願資格」をチェックすべきです。

その理由は、「勉強が無駄になってしまった」・「出願すらできなかった」といった”最悪な状況”を避けるためです。

「勉強が無駄になってしまった」という状況を避けよう!

気になっている大学の「出願条件・出願資格」をチェックしておかないと、「自分の学歴では受験することができなかった!」という状況に陥る可能性があります。

専門学校に通っている編入受験生が、希望する大学への編入に向けて一生懸命勉強していたのに、実はその大学は「専門学生の受験を認めていなかった」場合、それまでの勉強時間が”水の泡”と化してしまいます。

こんなことは何としてでも避けたいところです!

事前に「自分の学歴でも受験を認めている大学・学部か?」ということを必ずチェックしておきましょう。

>>大学編入情報を一覧で確認する方法

「出願すらできなかった」という状況を避けよう!

志望校の大学編入試験を受験するために出願しようとしたら、「TOEIC700点以上が必要だったことに気づき、自分はTOEIC500点しか持っていないので出願すらできない」といったパターンも起こり得ます。

受験したい大学を決めたら、すぐに「出願条件・出願資格」を確認して、志望校が「英語資格による足切りライン」を設定しているかをチェックするようにしてください。

そして、足切りラインが設定されているようなら、そのラインを突破できるように、しっかり勉強を進めるようにしましょう!

早めに出願条件・出願資格をチェックすることで「余裕を持った準備」ができる

早い時期から「出願条件・出願資格」をチェックすることで、「余裕をもった編入対策」が可能となります。

特に、「英語試験による足切り」が設定されている大学を受験する編入受験生は、「自分はTOEICスコアを何点取らないといけないのか?」を把握したら、そのスコア取得に向けて、必死に勉強する必要があります。

早い時期から自分が目指すべきスコアを把握していれば、余裕をもって勉強することができますよね。
編入試験間近になってから「もっと早くから勉強しておけば良かった!」という”後悔”を抱かないように、事前準備・スタートダッシュが大切です!

実際に大学編入を経験したボクは、今回紹介した「出願条件・出願資格」を確認する重要性も含めて、「1年生の時から受験校に目星をつけて、出願条件・出願資格をチェックしておいた方が良い」と思っています。

稀に、「前年度に確認した募集要項の内容が変更になってしまった」となることがあるかもしれません。
1年生の時に確認した「出願条件・出願資格」が、2年生(自分が受験する年度)になったら大幅に変更になることもあり得ます。

ただ、このようなことは”基本的に起こらない”ので安心してください。

現在1年生の皆さんは、まだ「編入試験は先だし」と考えるのではなく、「余裕を持った対策をしよう!」というマインドを持って、事前に志望校の「出願条件・出願資格」を確認しておくようにしましょう。

「大学編入試験の出願条件・出願資格」まとめ

今回は、「大学編入試験の出願条件・出願資格」をチェックする重要性に焦点を当てて解説してきました。

「受験間近になってから後悔しないように」「余裕を持った編入試験対策ができるように」したいという方は、当記事の内容を参考に、志望校の「出願条件・出願資格」を確認するようにしてください。

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