ガクチカとは|自己PRとの違いや見つけ方を分かりやすく解説

「ガクチカって何?どんな意味?」
「ガクチカの探し方や効果的なアピール方法を知りたい」

当記事では、ガクチカの意味や企業が気にする理由、就活時に評価されるガクチカのポイントまで網羅しているので、これから就職活動をひかえている学生の方はぜひ参考にしてください。

また、ガクチカが無くて困っている方向けに、ガクチカの見つけ方やアイデアなども紹介しています。

目次

ガクチカとはどういう意味?

ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」を意味し、就職活動における自己紹介の核となる部分です。

企業はこのガクチカを通じて、応募者がどのような経験を積み、どのように成長してきたかを把握しようとします。

効果的なガクチカは、学生生活における具体的な挑戦や成果を示し、自己PRと組み合わせることで、応募者のユニークな強みや個性を際立たせます。

効果のあるガクチカを用意することで、就活生は自分自身をより魅力的に企業にアピールできるようになります。

ガクチカと自己PRの違いは?

ガクチカと自己PRは、就活における重要な要素ですが、その目的と内容には明確な違いがあります。

ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」を指し、具体的な経験や活動を通じて、あなたの行動力や成長過程を示します。

一方で、自己PRはあなたの長所や強み、スキルをアピールすることに焦点を当て、自身が持つスキル・強みを活かして、どのように企業に貢献できるかを強調します。

ガクチカと自己PRの違い
  • ガクチカ・・・学生時代に力をいれたこと(活動や経験)
  • 自己PR・・・自分が持つ長所や強み、能力をアピールすること

自己PRは長所や強みをアピールすること

就職活動における自己PRでは、あなたが持つ個性や特技、過去の成功体験を通じて得たポジティブな性格などをアピールします

あなたの個性や性格などがどのくらい企業とマッチするのか、そして、どのようにチームやプロジェクトに貢献できるかを示す機会となるため、就活において非常に重要です。

ガクチカと自己PRが同じでもいいのか?

ガクチカと自己PRはそれぞれ異なる意味を持っているため、両者が同じ内容になることはあり得ません

ただし、ガクチカと自己PRのそれぞれで「同じエピソード」を使うことで、深みのあるアピールにつながります。

ポイント

ガクチカと自己PRで同じエピソードを使う場合…

ガクチカでは、ある特定の経験や成果を通じてあなたの行動や成長を示します。

一方、自己PRでは、あなたの特定の長所やスキルがどのようにそのエピソードに反映しているかを強調します。

例えば、学生時代にリーダーとしてプロジェクトを成功に導いた経験を取り上げる場合、ガクチカではそのプロジェクトの「具体的な成果」や「達成過程」を詳述します。

自己PRでは、そのエピソードで発揮された自分の「リーダーシップ能力」や「チームワーク力」、「問題解決スキル」などの個人的な資質や能力を強調します。

以下は、「大学内でのマーケティングプロジェクトに参加した」というエピソードから、ガクチカと自己PRそれぞれを作り出す際の例文を掲載します。

学生時代、私は大学のマーケティングプロジェクトのリーダーを務めました。このプロジェクトでは、新しいキャンパスイベントのプロモーション戦略を立案し実行するという課題がありました。私のリーダーシップの下、チームは市場調査を行い、ターゲットオーディエンスに合わせた革新的なマーケティングキャンペーンを開発しました。結果として、イベントの参加者数は前年比で50%増加し、大学から高い評価を受けました。この経験では、チームを統率し、共通の目標に向かってメンバーを動機づけることの重要性を学びました。
このプロジェクトを通じて、私は自分の強みである創造的思考とチーム内コミュニケーション能力を発揮しました。特に、異なるバックグラウンドを持つチームメンバー間の意見の相違を調整し、一致団結させることで、プロジェクトの成功に大きく貢献しました。また、限られたリソースの中で最大の成果を出すために、効率的な計画立案と実行力を駆使しました。これらのスキルは、将来の職場でも高いパフォーマンスを発揮するための基盤となります。

上記のように、同じエピソードを用いることでガクチカと自己PRの両方に深みを加え、あなたの多面的な能力や経験を効果的にアピールすることが可能となります

企業がガクチカを聞く理由とは

そもそも、なぜ企業はあなたのガクチカを知りたがるのでしょうか?

企業が就活生にガクチカを求める理由は、以下の2つです。

  • 学生時代の成果を知るため
  • 自社とマッチする人材が把握するため

学生時代にどのような活動に取り組み、どんな成果を上げたかを通じて、応募者(あなた)の能力とポテンシャルを評価しようと考えています。

学生時代の成果を知るため

企業はガクチカを通じて、応募者が学生時代にどのような成果を出したのかを知ろうとしています。

成果を出したエピソードを聞くことで、応募者が持っているスキル(問題解決能力・リーダーシップ・チームワーク etc.)を明確にでき、入社した場合どのようなパフォーマンスを発揮してくれるかをある程度把握できるからです。

特に採用者の多くは、成果を上げる途中で学生がどのような課題に直面し、それをどのように克服したかを気にしているでしょう。

もし課題から目を背けずに乗り越えたエピソードがあれば、問題解決能力という職場での成功に不可欠なスキルがあると判断できるためです。

自社とマッチする人材か把握するため

また、ガクチカは企業が自社の文化や価値観に合った人材を見つけるための手段でもあります。

例えば、「大学のサッカー部で全国大会に出場した」「3人のチームでビジネスコンテストに出場し優勝した」といったエピソードがあれば、その応募者は高いチームワークスキルがあると判断できますよね。

学生の過去の経験や取り組み方から、その人が企業の環境やチームにどのように適応し、貢献できるかを予測することが可能となります。

企業に評価されるガクチカを書くためのポイント

効果的なガクチカを書くためには、いくつかの重要なポイントがあります。

  • 力を入れたことを結論ファーストで伝える
  • 企業で活用できる学びがあったことを伝える
  • エピソードをどのように仕事で活かせるかを伝える
  • 再現性があることを伝える
  • 失敗や困難から乗り越えられることを伝える

上記に挙げたポイントは、就活生が自己分析を深め、企業に自分の価値を的確に伝えるために不可欠です。

力を入れたことを結論ファーストで伝える

ガクチカでは、あなたが力を入れた経験や成果を明確にし、それを結論ファーストで伝えることが重要です。

これにより、読み手はすぐにあなたの主要な成果や活動を理解できます。

企業で活用できる学びがあったことを伝える

学生時代の経験から得た学びやスキルが、将来の職場でどのように役立つかを示すことが重要です。

これは、あなたがその経験からどのような具体的な能力を身につけたかを企業に伝える良い機会です。

エピソードをどのように仕事で活かせるかを伝える

あなたの経験が職場でどのように活かされるかを具体的に説明することで、企業はあなたのポテンシャルをより明確に理解できます。

これは、あなたがチームやプロジェクトにどのように貢献できるかを示す良い方法です。

再現性があることを伝える

あなたが学生時代に経験したこと・得た成果が、社会人になってからも再現可能であることを示すことで、企業はあなたが一貫して高いパフォーマンスを発揮できると判断できます。

これは、あなたが将来的にも成功を収める可能性が高いことを示唆します。

失敗や困難から乗り越えられることを伝える

挑戦や困難に直面した際にあなたがどのように対応するかを伝えることで、あなたの回復力や柔軟性をアピールできます。

難しい状況を打破する方法について上手く説明できれば、企業が求める適応力や問題解決能力を示す良い機会になることでしょう。

上記で説明したポイントを踏まえてガクチカを書くことで、就活生は自分の強みと経験を効果的にアピールし、企業に自分を理解してもらえます。

実際にガクチカとして使えるネタ

以下で、就活生がガクチカとしてアピールできるネタをご紹介してきます。

ガクチカとして使えるネタ
  • 資格取得
  • 留学
  • インターン・アルバイト
  • 部活・サークル
  • 大学編入

資格取得

資格取得は、目標達成能力や専門知識を示す強力なガクチカです。

資格取得をガクチカとして利用した場合、

簿記2級の資格を取得するために、毎日2時間の勉強を続け、試験に合格しました。この経験から、計画的に目標に向かって努力する重要性を学びました。

上記のように、「毎日コツコツ継続する力がある」といったアピールが可能です。

ちなみに就活で資格取得をアピールしたいなら、TOEIC・英検・TOEFLなどの英語の資格や、簿記、宅建などがおすすめです。

留学

留学経験は、コミュニケーション能力や異文化理解の深さを示すガクチカになります。

MEMO
アメリカでの1年間の留学中に、多様な文化背景を持つ人々とのコミュニケーションを通じて、グローバルな視野を養いました。

また、業務内で英語をはじめとした外国語を利用する業種の場合、自身の語学力をアピールできるいいネタになることは間違いありません!

英語圏への留学の場合、TOEIC800点TOEIC900点といった高いレベルの語学力が自然と身につくため、就活でも他の学生に差をつける良いアピールができることでしょう。

インターン・アルバイト

インターンやアルバイトの経験は、実務経験やチームワークの能力を示すガクチカとして有効です。

6ヶ月間のインターンシップで、プロジェクト管理の基本を学び、チームの一員として貢献しました。

部活・サークル

部活やサークルでの活動は、リーダーシップや協調性を示すガクチカになります。

大学のバスケットボール部のキャプテンとして、チームを統率し、全国大会への出場を実現しました。

全国大会出場など、簡単には達成できない結果をアピールできるとさらに有効です。

大学編入

大学編入とは、四年制大学に途中入学する制度のことで、入学年度に応じて「3年次編入」や「2年次編入」と表現されることもあります。

大学編入を経験した学生は、自己成長への意欲や新しい環境への適応力を示すガクチカとして活用できます。

異なる学問分野への関心から大学を編入し、新しい専門知識を身につけることで、視野を広げました。

「大学を途中で変えた人は就職活動で不利になるのでは?」と思う方がいるかもしれませんが、大学編入で就活が不利になることはありません

編入試験の難易度については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

「編入試験の難易度」アイキャッチ画像 大学編入は難しい?試験の難易度や対策法を紹介【経験者が解説】

ガクチカが無い時の探し方

ガクチカがすぐに思い浮かばない場合でも、就活に効果的なエピソードを見つける方法はいくつかあります。

以下で紹介する探し方は、就活生が自己分析を深め、有意義なガクチカを発掘するのに役立ちます。

ガクチカの探し方
  • 何かに挑戦したエピソードを思い出す
  • 失敗を乗り越えたエピソードを思い出す
  • 今からガクチカを作る

何かに挑戦したエピソードを思い出す

日常生活や趣味、学業など、何か新しいことに挑戦した経験を振り返ってみましょう

たとえ小さなことでも、新しい技能を学んだり、困難な課題に取り組んだりした経験は、ガクチカとして価値があります。

例えば、新しい言語の学習やスポーツでの挑戦などが該当します。

失敗を乗り越えたエピソードを思い出す

失敗や困難から学んだ教訓は、強力なガクチカになり得ます。

挑戦の過程で直面した障害や失敗を振り返り、それをどのように乗り越えたか、またその経験から何を学んだかを考えてみましょう。

これは、回復力や柔軟性を示す良いネタになります。

今からガクチカを作る

ガクチカがまだない場合は、今からでも遅くありません!

新しい活動に参加したり、ボランティアやインターンシップに挑戦したりすることで、価値ある経験を積むことができます。

今からガクチカを作ろうしている方におすすめなのは、英語学習(主に資格取得)です。

例えば、英語資格のTOEICなら、正しい対策を行うことでスムーズにスコアを伸ばせます。

もしあなたがTOEICを1回も受けたことが無い場合は、「TOEIC初心者がまずやること」をご覧ください。

これらの方法を通じて、就活生は自分自身の経験を深く掘り下げ、企業にアピールできる有意義なガクチカを見つけることができます。

ガクチカに関するよくある質問

最後に、ガクチカに関するよくある質問に回答していきます。

「ガクチカ」とはどういう意味ですか?

ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略です。

ガクチカに何を書けばいいですか

  • 資格取得
  • 留学
  • インターン・アルバイト
  • 部活・サークル
  • 大学編入

上記のような経験を通じて得た経験や学びを書くと良いです。

自己アピールとガクチカの違いは何ですか?

自己アピールとガクチカの違いは以下の通りです。

  • ガクチカ・・・学生時代に力をいれたこと(活動や経験)
  • 自己PR・・・自分が持つ長所や強み、能力をアピールすること

ガクチカでアピールできるエピソードがない場合は?

  • 何かに挑戦したエピソードを思い出す
  • 失敗を乗り越えたエピソードを思い出す
  • 今からガクチカを作る

学生時代に挑戦したこと、もしくは失敗や困難を乗り越えた経験を振返ってみましょう。

本当に何もない場合は、今からでも遅くありません。
ガクチカを作ってみましょう。

ガクチカとして趣味はアピールできる?

学生時代に力をいれていた趣味があるなら、それもガクチカとして利用できます。

その趣味に没頭する中で得た経験や学び、目標達成のための思考などをエピソードの中に上手に入れることで、あなたの人柄や能力を上手くアピールできることでしょう。

企業ごとにガクチカは変えるべき?

業界・業種が変わる場合は、ガクチカも変えることをおすすめします。

なぜなら、各業界・業種によって、企業が求める人材像が変わってくるからです。

  • 営業職・・・最後まで頑張れる力・継続できる力(部活やインターンのエピソードが効果的)
  • 外資系企業・・・英語力(留学や英語の資格取得の経験が効果的)

ガクチカとしてTOEICはアピールできますか?

TOEICで高いスコアを取った経験はガクチカとして有効です。

ガクチカとしてTOEICをアピールしたいなら、700点以上の取得が必要でしょう。

ガクチカとして英検はアピールできますか?

英検の取得はガクチカとして利用できます。

特に、学生時代に「英検準一級」以上取得している人は企業から高い評価をもらえます。

英検準一級のレベルは「英検準一級をTOEICに換算すると何点?」をご覧ください。

ガクチカとして英会話力はアピールできますか?

英会話のスキルが高い人は、その能力をガクチカとしてアピールしましょう。

ガクチカとして大学編入はアピールできますか?

大学編入の経験は、ガクチカとしてアピールできます。

大学編入が気になる方は、編入についてまとめたページから知りたい記事を読んでみてください。

ガクチカとしてインターンの経験はアピールできますか?

インターンで得た経験や学びは、ガクチカとしてアピール可能です。

これからガクチカを作りたい方にも、インターンはおすすめです。

インターンの探し方」を参考に、自分に合ったインターンに参加してみましょう。

ガクチカとして留学はアピールできますか?

留学の経験は、ガクチカとして強くアピールできます。

通信制大学はガクチカとしてアピールできますか?

通信制大学の学んだ経験も、ガクチカとしてアピールできます。

通信制大学だと就活で不利になると考える方もいますが、そんなことはありません
大卒の学歴を手に入れることができるますし、アピールの仕方によっては、良いガクチカになり得ます。

ガクチカとは|まとめ

ガクチカは、就活において自分の経験と能力を示す重要な要素です。

企業はガクチカを通じて、応募者の実際の経験や成長過程を理解し、自社とのマッチングを評価しようとしています。

学生時代に力を入れた具体的な活動や成果を明確にし、それらを結論ファーストで伝えて、自分自身の魅力をしっかりアピールしましょう!

もし現在、明確なガクチカが思い浮かばない場合は、日常生活や趣味、学業での挑戦や失敗から学んだ教訓を振り返ることで、有意義なエピソードを見つけることができます。
また、今から新しい活動に取り組むことも、価値あるガクチカを作る一つの方法です。

ぜひ当記事の内容を参考にして、効果的なガクチカを作ってみてください。