大学編入とは、四年制大学に途中入学できる制度のこと。
この記事を最後まで読むことで、「大学編入という入学制度の内容」「大学編入するための方法」などが分かります。
ちなみに、この記事は大学編入経験者が執筆しています↓
今後何をしようか考えている中で、「大学編入」という入学制度があることを知る。
専門学校で2年間、編入試験に必要な勉強をする。
- 早稲田大学商学部(3年次編入)
- 東北大学経済学部経済学科(3年次編入)
- 中央大学経済学部経済学科(3年次編入)
- 明治学院大学経済学部(3年次編入)
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通っていた専門学校のホームページに少しだけインタビューが掲載されているので、気になる方は読んでみてください↓
参考 大学編入専攻日本外国語専門学校(JCFL)専門学校から早稲田大学商学部へ編入した経験をもとに作成するので、記事の信ぴょう性についてはご安心ください!
それでは早速、大学編入とはどのような入学制度なのかを解説します。
目次
大学編入とは別の四年制大学へ途中入学できる制度
大学編入(編入学)とは、
今通っている学校(大学・短大・専門学校・高専)から別の四年制大学へ途中入学できる制度
のことです。
また、すでに学校(大学・短大・専門学校・高専)を卒業している人が四年制大学に途中入学する際にも使われます。
基本的に、大学に入り直そうとすると1年生からやり直す必要があります。
しかし、大学編入を活用すると、「3年次」もしくは「2年次」に途中入学することになります。
途中入学する学年の違いによって
と表現されることもあります。
学士編入との違い
編入学について調べてみると、「学士編入」という言葉を目にします。
学士編入とは
すでに四年制大学を卒業済みの人が編入学すること
を意味しています。
Akira
そのため、募集要項に「学士編入」という文字がある場合、四年制大学を卒業している人しか受験ができません。
編入学と転入学の違い
編入学と似た言葉に「転入学」があります。
Wikipediaでは転入学を以下のように説明しています↓
「転入学」は編入学と似た言葉のため一般の人には混同されている場合も多いが、教育行政用語としては全く別な意味の言葉である。転入学とは、国内の同種の学校間を1日も間を空けずに異動することである。国内の同種の学校であっても1日でも間が空く場合は、前の学校を退学し、新しい学校に編入学したことになる(転入学ではない)。
引用:Wikipedia
要するに「転校」のことを指しています。
しかし、大学の場合は1日も間を空けずに異動はできないため、「大学への転入学≒編入学」と認識して相違ありません。
大学によっては、
- 短大・専門学校・高専からの途中入学
→編入学 - 四年制大学からの途中入学
→転入学
と区別しているところもあります。
編入学と転部・転科の違い
編入学と転部・転科は異なります。
編入学はこれまでとは別の大学に途中入学する制度であるのに対し、転部・転科は「同じ大学内で学部・学科を変えること」を指しています。
大学編入で違う学部・学科にチャレンジはできる?
現在と異なる学部・学科へ大学編入することは可能です。
大学編入の受験資格がある人
大学編入に挑戦できる人のタイプは以下の通りです。
- 大学1年生(2年次編入のみ)
- 大学に2年以上在籍している人
- 大学卒業者
- 短大の卒業見込み者(該当年度の3月に卒業する人)
- 短大卒業者
- 専門学校の卒業見込み者
- 専門学校の卒業者
- 高専の卒業見込み者
- 高専の卒業者
上記いずれかに当てはまる人は編入試験に出願できます。
しかし、すべての大学で確実に出願できるわけではありません。
なぜなら、大学・学部ごとに「出願資格」が異なるからです。
詳しくは以降の章で解説しています。
編入学できる大学
大学編入は全ての大学で実施されているわけではありません。
なぜなら、大学編入という入学制度は「欠員募集」の意味合いが強いからです。
そのため、大学編入を受け入れているかどうかは大学・学部によって異なります。
ということは、編入できる大学は少ないの?
Akira
編入生を受け入れている大学は多いです。
旧帝大のような有名国立大学や、MARCHなどの人気私立大学で大学編入が実施されています。
編入試験を実施する有名大学の一例をご紹介しましょう↓
上記の大学はほんの一例です。
他にも大学編入を実施する大学はたくさんあります。
経済学部と経営学部へ編入学を実施する大学については以下記事でまとめています↓
大学編入するには?
大学編入するには、以下2つの条件を満たさなければいけません。
- 募集要項の内容を満たす
- 編入試験に合格する
①募集要項の内容を満たす
自分が編入したい大学を見つけたら募集要項をチェックしてください。
募集要項に記載された内容を満たすことができれば、編入試験に出願できます。
募集要項で特に確認が必要なのは以下の項目です↓
- 出願資格
- 外国語資格の証明
出願資格
大学編入に挑戦するには「出願資格」を満たさなければいけません。
実際の例を見てみましょう。
上記画像は2022年度の中央大学経済学部の募集要項から抜粋したもので、出願資格を確認できます。
この画像から、中央大学経済学部の編入試験に出願できるのは
- 大学卒業者
- 大学に2年次以上在籍し、62単位以上修得見込の者
- 短大卒業者もしくは卒業見込みの者
- 高専卒業者もしくは卒業見込みの者
であると分かります。
中央大学経済学部では、専門学校の卒業見込み者(もしくは卒業生)の出願を認めていません。
このように、編入学を実施する大学はそれぞれ出願資格が異なるため、自分は出願資格を満たしているか事前のチェックが重要です。
外国語資格の証明
もう一つ募集要項で確認しておきたいのが「外国語資格の提出有無」です。
大学編入では、TOEICやTOEFLなどの外国語資格を「足切り」や「英語試験へのスコア換算」に利用する大学が多いです。
そのため、大学側から求められるスコア(級)をあらかじめ取得しておく必要があります。
こちらも具体例を見てみましょう。
上の画像は2022年度名古屋大学経済学部の編入試験募集要項から抜粋したものです。
名古屋大学経済学部では、TOEICまたはTOEFLで指定されたスコアを取得していないと出願すらできません(足切り)。
もちろん、すべての大学でTOEICやTOEFLが必要になるわけではなく、スコアを提出しなくても出願できる大学もあります。
編入学に挑戦したい大学がある場合、募集要項を確認して「外国語資格の証明が求められているか」をチェックしておきましょう。
②編入試験に合格する
大学編入するためには、各大学が用意する編入試験に合格しなければいけません。
編入試験の内容は各大学・学部ごとに異なりますが、基本的には
- 専門科目・英語
- 小論文
- 面接
上記3つの対策が必要です。
編入試験って難しそうなイメージがある…。
どのくらいの難易度ですか?
実際に5校の編入試験を受験したボクが「大学編入の難易度」について徹底解説した記事をご用意しています。
編入試験の難易度や一般入試との違いなどを知りたい方は、ぜひご覧ください。
大学編入するまでの流れ
大学編入がどのような流れで進むのか説明します。
大学から大学編入する場合
高校を卒業して四年制大学へ進学した人が編入学する場合
上記のような流れです。
ちなみに「2年次編入」の場合、大学生は1年次に受験が可能なため
という流れです。
短大から大学編入する場合
短大へ進学した人が3年次編入(2年次編入)する場合、
上記のような流れで進みます。
専門学校から大学編入する場合
専門学校に進学した人が3年次編入(2年次編入)する場合、
上記のような流れで進みます。
高専から大学編入する場合
高専に進学した人3年次編入(2年次編入)する場合
という流れで大学編入に挑戦します。
学校卒業者が大学編入する場合
すでに大学・短大・専門学校・高専を卒業している人は、基本的にいつでも編入試験に挑戦できます。
ただし、まったく勉強せずに挑戦しても合格は難しいので、1年ほど対策期間を設けるべきです。
大学編入を決意したら何をすればいいのか?
大学編入に挑戦しようと決めたら、まず何から始めるべきか解説します。
それは
志望校の募集要項をチェックする
です。
上記でも説明したように、大学編入の出願要件や試験内容は大学ごとに異なります。
そのため、必ず募集要項を確認して
- そもそも自分は出願できるか?
- TOEICやTOEFL等の外国語資格は必要か?
- 編入試験の内容は?
などを把握しておきましょう。
勉強は何から始めればいいの?
編入試験の勉強はまず「英語(外国語資格の対策)」からスタートすることをおすすめします。
その理由は
外国語資格のスコアはすぐに伸びないから
です。
TOEICなどの外国語資格では、リスニングやスピーキングなどの英語力を身につけなければいけません。
皆さんも分かっているように、たった1ヶ月や2ヶ月程度で英語を聞き取る能力や話す能力を伸ばすことは無理です。
地道に毎日コツコツと英語学習を継続しなければいけません。
なので、編入すると決意したらできるだけ早い時期から英語学習(TOEICやTOEFL等の対策)に取り組むようにしましょう!
大学編入を成功させる3つのポイント
実際に4校の編入試験に合格したボクが、編入学を成功させるポイントをご紹介します。
編入受験生に意識しもらいたいポイントは以下の3点です↓
- 専門科目の「基礎知識」を身につける
- TOEICスコアを早めに伸ばす
- 積極的に「情報集め」をする
上記3つはとにかく大切。
これが出来るかできないかで、編入学の成功確率は大きく変わってくるでしょう。
言い換えると、この3つのポイントを意識してもらえれば「大学編入の全落ち」は避けることができます!
①専門科目の「基礎知識」を身につける
大学編入を成功させたいなら、専門科目の「基礎知識」を徹底的に身につけてください。
なぜなら、編入試験の筆記試験や小論文で出題されるのは
大学1・2年次に学習するレベル
=専門科目の基礎
だからです。
「基礎を確実に習得する」という意識を持って勉強していただければ、編入試験に落ちる確率を大きく減らすことができます!
②TOEICスコアを早めに伸ばす
編入試験に合格するためには、早い時期からTOEICスコアを伸ばすことも欠かせません。
再度繰り返しになりますが、TOEICをはじめとした外国語資格は短期間でスコアを伸ばすのが非常に難しいです。
そのため、できるだけ早い時期(可能であれば1年次)から英語の勉強を始めるようにしましょう。
当ブログには、TOEICスコア850点のボクがおすすめする勉強法記事をご用意しています。
TOEICスコアを効率的に伸ばしたい方はぜひ参考にしてみてください↓
③積極的に「情報集め」をする
大学編入は「情報戦」!
大学編入はマイナーな入学制度であるため、世の中に出回っている情報が少ないです。
そのため、「価値のある情報をどれだけたくさん集めることができるか」が大学編入成功の大きなカギと言えます。
集めるべき情報
- 志望校の編入試験情報(出願条件・試験時期・試験内容etc.)
- 過去問
- 大学編入成功者の合格体験記
- 大学編入成功者が使っていた参考書
- 大学編入成功者の勉強方法
ボクの経験上、編入を成功させたい受験生は上記に挙げた情報をしっかり入手すべきです。
もしまだ集めていないものがあるなら、早めに行動しましょう。
特に「過去問」が大事
特に合格に直結するのが「過去問」です。
過去問は自分の大切な時間を有効な勉強に充てるための重要な「情報源」となります。
編入試験の過去問を入手するのは少々大変ですが、サボらずに集めましょう!
よくある質問|大学編入について
大学編入に関するよくある質問に回答していきます!
- 大学編入とはどういう意味ですか?
- 大学編入できる大学一覧はどこで確認できますか?
- 専門学校から大学編入することはできますか?
- 大学から大学編入することはできますか?
- 私立大学から国立大学に編入することはできますか?
- 早稲田大学は編入できますか?
- 神戸大学は編入できますか?
- 明治大学は編入できまますか?
大学編入とはどういう意味ですか?
大学編入とは、今通っている学校とは別の四年制大学に途中入学できる制度のことです。
大学編入するには、編入を実施する大学が用意した編入試験に合格する必要があります。
大学編入できる大学一覧はどこで確認できますか?
中央ゼミナールが発刊する「まるわかり!大学編入データブック〈2023-2024年度版〉」には、大学編入を実施する大学の一覧が掲載されています。
どの大学で編入学できるのか知りたい方は、ぜひ確認してみてください!
専門学校から大学編入することはできますか?
専門学校から大学編入することは可能です。
大学編入に挑戦する資格がある人は以下の通りです。
- 大学1年生(2年次編入のみ)
- 大学に2年以上在籍している人
- 大学卒業者
- 短大の卒業見込み者(該当年度の3月に卒業する人)
- 短大卒業者
- 専門学校の卒業見込み者
- 専門学校の卒業者
- 高専の卒業見込み者
- 高専の卒業者
大学から大学編入することはできますか?
四年制大学から別の四年制大学に編入学することは可能です。
私立大学から国立大学に編入することはできますか?
私立大学から国立大学に編入することは可能です。
また、現在通っている学部とは異なる学部・学科に編入することもできます。
早稲田大学は編入できますか?
早稲田大学は理系学部(基幹理工学部・先進理工学部)であれば編入学を受け入れています。
また、2024年度入学からは理工系の三学部で新たに編入生を募集するそうです。(対象は工業系の高専生)
ちなみに、2018年度までは商学部も編入試験を実施していましたが、現在は募集を停止しています。
神戸大学は編入できますか?
神戸大学は編入学を実施しています。
神戸大学の編入試験情報については「神戸大学の編入学情報を紹介!倍率や過去問は?」を参考にしてください。
明治大学は編入できますか?
明治大学は編入学を実施しています。
明治大学の編入試験情報については「明治大学の編入学情報を紹介!難易度や過去問は?」を参考にしてください。
大学編入はガクチカとしてアピールできますか?
もちろん、大学編入した経験はガクチカとしてアピールできます。
編入学を経験している人は全国的にも少ないため、上手くアピールできれば自分の強みや魅力を伝えることが可能です。
大学編入|まとめ
今回は「大学編入とは?」という疑問を解消するために、大学編入という入学制度について詳しく解説してきました。
大学編入を利用すれば、今いる環境からより自分が求める環境へステップアップできます!
ボク自身、受験失敗の後に進学した専門学校で一生懸命勉強し、早稲田大学商学部へとステップアップしました。
ぜひ皆さんも、自分が憧れる・進学したい理想の大学に向けて挑戦してみてください。
Akira
ぜひボクの経験・知識を使ってください↓