「大学編入と退学・中退の関係性」について解説!
どうも、専門学校から早稲田大学に編入しました、アキラです。
大学編入では、各大学・学部が設けている編入試験に合格することで、現在通っている学校から新しい大学へ3年次・2年次編入することができます。
「いまいちピンとこない」という方は、3年生になるタイミングで新しい大学へ「転校」するというイメージをしてみてください。
ところで、
新しい大学へ3年次編入(2年次編入)するということは、今通っている学校を退学・中退しないといけないの?
と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- 大学編入に興味があるけど、今の学校を退学しないといけないのは嫌だな
- 履歴書に退学・中退の文字を書かないといけないの?
と不安に感じている方に向けて、「大学編入と退学・中退の関係性」について解説していきます!
目次
大学編入するなら退学・中退は必須なのか?
大学編入はマイナーな入学制度で、世の中にあまり情報が出回っていないので、謎に感じる・疑問に思うことも多いと思います。
大学編入についていまいちよく分かっていない方は、「大学編入するためには現在通っている学校を退学しないといけないの?」と感じているかもしれません。
「退学・中退」という用語は、少し敏感になりますよね。
結論を言うと、
基本的に退学・中退が必要になるのは「四年制大学に通っている大学生」のみ
です。
「専門学校」「短期大学」「高等専門学校」に通っている学生は、大学編入のために退学・中退する必要はありません。
四年制大学に通う大学生は「退学・中退」が必要
現在「四年制大学」に通っている大学生の場合、大学編入試験に合格して新しい大学へ3年次編入する際に、現在通っている大学に退学届を提出して中退しなければいけません。
大学編入試験の出願要項(3年次編入)を確認してみてください。
「四年制大学に2年以上在学し、62単位以上取得していること」という大学生向けの出願条件が設けられているところが多いはずです。
以下は、東北大学経済学部の2020年度3年次編入の募集要項から引用した「出願条件」です↓
出願できるのは、次のいずれかに該当する者又は2020年3月31日までに該当見込みの者で
す。
(1) 学士の学位を取得した者
(2) 短期大学又は高等専門学校を卒業した者
(3) 修業年限4年以上の大学に休学及び停学期間を除いて2年以上在学し、62単位以上を修得した者
(4) 専修学校の専門課程(修業年限が2年以上であることその他の文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)を修了した者(学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項に規定する者に限る)
(5) 外国において学校教育における14年以上の課程(日本における通常の課程による学校教育の期間を含む)を修了した者
(6) その他本学部において、学校教育における14年の課程を修了した者と同等以上の学力があると認めた者
注 (3)でいう「62単位以上」とは、出願者の最終学歴である大学で、進級又は卒業要件に含まれる科目を対象としています。
上記出願条件の(3)を確認してください。
現在四年制大学に在籍している大学生が東北大学経済学部の編入試験を受験するためには、「2年以上在学」&「62単位以上」取得していることが求められます。
つまり、(留学・休学などをしていなければ)基本的に大学2年生の時に大学編入試験を受験し、大学3年生になるタイミングで東北大学経済学部に3年次編入することになります。
3年生になるタイミングで今通っている大学から東北大学へ転校するため「退学・中退」が必要になります。
退学しないまま違う大学に編入してしまうと、「二重学籍」になるので注意です。
専門学校・短期大学・高等専門学校に通う学生は「退学・中退」不要
一方で、現在「専門学校」「短期大学」「高等専門学校」に在籍している学生は、大学編入のために「退学・中退」する必要はありません。
理由は簡単で、編入学するタイミングで「今通っている学校を卒業する」からです。
上記で引用した東北大学経済学部の出願要項の(2)(4)をもう一度確認してみてください。
「短期大学・高専を卒業した者」「専修学校の専門課程(専門学校)を修了した者=卒業したもの」に出願資格が与えられていることが分かります。

つまり、2年間(高専の場合3年間+『2年間』)専門学校・短期大学・高専で勉強したのち、その学校を「卒業」して、新しい大学に編入学することになります。
この過程では、「二重学籍」になる可能性が無いため、そもそも退学手続きをする必要がありません。
退学手続き・退学届の作成は忘れずに!
四年制大学に在学している大学生が編入試験に合格した場合、現在の大学を退学しなければいけないことを説明しました。
ちなみに、無事編入試験に合格することができたら、しっかり「退学手続き」を行うようにしましょう。
この手続きをサボってしまうと、後々面倒くさいことになるので注意です。
各大学によって手続きの流れやタイミングは多少異なると思いますが、「編入試験の合格が確定したら」できるだけ早めに退学手続きをするようにしてください。
特に「退学届けを提出する期間」には注意しておきましょう。
大学・学部によっては、退学する日(基本3月31日)の「1か月以上前」に退学手続きをしないといけないケースもあります。
四年制大学に通う大学生が「編入試験に失敗」したらどうなる?
四年制大学に通う大学生が大学編入する時に、現在通っている大学を中退しないといけないってことは、もし大学編入試験に失敗したら露頭に迷うのでは?
と疑問に感じた方は、安心してください。
それはありません。
「退学手続き・退学届の提出」をするタイミングは、「大学編入試験に合格していることが分かった後」でOKだからです。
つまり、大学編入試験に失敗した場合は、退学手続きなどはせず、そのまま同じ大学の3年次に進級すれば良いだけです。
このポイントを考慮すると、大学生は、専門学生や短大生よりも「大学編入失敗のリスク」が小さいですよね。
専門学生や短大生は、「学校を卒業→大学編入」という流れを経るのが一般的なので、もし大学編入に失敗してしまうと、次の進路を見失ってしまうリスクがあります。

編入による退学・中退は問題にならない?
ところで、大学編入を目的に現在通っている大学を退学した場合、自分の履歴書に「退学・中退」という文字を書かなければいけないのですが、この点に不安を抱いている方はいませんか?
就職活動で中退・退学という文字が不利になるかも…
↑結論は
「何の問題もありません」
です。
むしろ「自分を成長・ステップアップさせるために退学・中退」は、面接官に対してポジティブな印象を与えることができるはずです。
- 「もっと高いレベルの研究をしたい」
- 「大学入学時と異なる学部・学科の勉強に興味がわいた」
- 「自分をよりハイレベルな環境に置きたい」
といった理由で、大学を中退して新しい大学に編入することは、他の学生にはない「アピールポイント」となり得ます。
就活などの「なぜ大学を退学・中退しているのか」を聞かれる場面では、堂々と「自分を成長させるために中退しました」と答えれば問題ありません!
「大学編入と退学・中退の関係性」まとめ
今回は、「大学編入と退学・中退」の関係性について解説してきました。
- 退学・中退が必要になるのは「四年制大学に通う大学生」
- 専門学生や短大生、高専生は「退学手続き」をする必要が無い
- 編入のための退学・中退は「就活に悪影響はない」
大学編入は一般的な入学制度ではないため、「よく分からないポイント」も多くあると思います。
「大学編入に興味があるけど、分からないことが多いな」という方は、ぜひ当ブログの記事をチェックしてみてください。