専門学校から大学編入する方法|経験者が流れを解説

  • 専門学校を卒業した後、大学に行くことは可能?
  • 専門学校から大学編入するってどういうこと?
  • 専門学生から大学生にステップアップしたい!

当記事をご覧になっているということは、上記のような疑問・願望を抱いているのではないでしょうか?

何を隠そう、当記事を執筆している私自身、数年前は皆さんと同じような疑問・願望を抱えた専門学生でした。

アキラ

ボクは大学受験に失敗し、1年間の宅浪時代(といってもほぼニート状態)を経て「専門学校」に入学しました。

専門学校に入学してからの2年間は、大学編入に向けてひたすら勉強。

その結果、専門学校から「早稲田大学商学部」に3年次編入することに成功しました

当記事執筆者の経歴
  • 東京の専門学校(JCFL)から早稲田大学商学部へ編入学
  • 東北大学・中央大学・明治学院大学の編入試験にも同時合格
  • 2018年3月に早稲田大学を卒業
注意
早稲田大学商学部は、2019年度以降の3年次編入の募集を停止しています。

上記のように、ボクは専門学校から大学編入を成功させた経験を持っています。

大学編入という入学制度を活かすことで、専門学校から「四年制大学」へ学歴をステップアップさせることが可能となります

重要!
  • そもそも大学編入って何?
  • 編入試験とはどういうもの?

大学編入学についてイマイチよく分かっていない方は、「大学編入とは?」の記事を先にお読みください。

>>大学編入について理解を深める!

この記事を読むことで、大学編入について完全に理解できるので、当記事の内容をより把握しやすくなります。

当記事では、自分自身の経験を活かして「専門学校から大学編入するってどういうことなのか?」について徹底的に解説します。

  • 専門学校から大学編入を成功させたい
  • 専門卒から大学卒に学歴をステップアップさせたい

という方は、ぜひ当記事の内容を参考にしてみてください!

専門学校から大学編入できる?

  • 専門学校から大学に編入学することは可能なの?
  • 専門学校から大学編入するってどういうこと?
結論

大学編入制度を利用すれば
専門学校から四年制大学に進める!

文部科学省のサイトに「専門学校から大学へ編入すること」について以下のような説明が掲載されています↓

高等学校卒業や高卒認定試験合格者など、大学入学資格を有する者は、1.修業年限が2年以上、2.総授業時数が1,700時間以上の要件を満たす課程を修了すると、大学に編入学することができます。

出典:文部科学省|専門学校から大学への編入学について

アキラ

文章が少々分かりにくいので、簡潔に表現します↓
  •  専門学校を卒業した者
  •  専門学校を「卒業見込み」の者

専門学校を卒業した、もしくは卒業見込み(3月で卒業できると認められている状態)の学生であれば大学編入することができます!

注意

専門学校を中退してしまった人や、卒業に必要な単位が不足している人は「出願が認められない」ので注意が必要です。


専門学校の中でも「学科」や「コース」などのによっては上記該当者に当てはまらない可能性があります
不安であれば、在籍している専門学校の先生などに聞いてみましょう!

「大学落ちて専門学校」アイキャッチ画像 大学落ちたら専門学校はアリ?大学受験後でも間に合うか解説!

専門学校から編入できる大学はどこ?

  • 専門学生の編入学を受け入れている大学はどこ?
  • どの大学でも編入できるの?

この章では、専門学生が編入学に挑戦できる大学について解説していきます。

募集要項に「専門士」という記載がある大学ならOK!

専門学生が編入試験に挑戦できる大学は、「募集要項」をチェックすることで分かります。

ポイントは「専門士」です。

MEMO

「専門士」とは、専修学校の専門課程を卒業した者の総称のことです。

「専修学校の専門課程」とは、一般的な専門学校のことを指しています。

つまり、専門学校を卒業することでもらえる総称のことを「専門士」と呼びます

編入試験に挑戦してみたい大学の募集要項を確認し、「出願資格・出願条件」をチェックしてみてください。

そこに

  • 専修学校の専門課程を修了した者
  • 専門士を有する者

といった記載があれば「専門学校から大学編入が可能」と判断できます。

具体例を紹介します。

以下は、東京外国語大学の編入学募集要項からの引用です↓

1.出願資格
次の(1)から(11)のいずれかに該当する者。ただし、現に本学に在籍している者は出願できない。
(1) 学士の学位を有する者及び 2021 年 3 月 31 日までに取得見込みの者
(2) 修業年限 4 年以上の大学において 2 年次以上を修了した者及び 2021 年 3 月 31 日までに同要件を満たす見込みの者
(3) 短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び 2021 年 3 月 31 日までに卒業見込みの者(注 1)
(4) 旧国立養護教諭養成所又は旧国立工業教員養成所を卒業した者
(5) 高等学校、中等教育学校の後期課程及び特別支援学校の高等部の専攻科の課程(修業年限が 2 年以上であることその他の文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る。)を修了した者(学校教育法第 90 条第 1 項に規定する者に限る。)及び 2021 年 3 月 31 日までに修了見込みの者
(6) 専修学校の専門課程(修業年限が 2 年以上であることその他の文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る。)を修了した者(学校教育法第 90 条第 1 項に規定する者に限る。)及び 2021 年 3 月 31 日までに同要件を満たす見込みの者
(7) 外国において、学校教育における 14 年以上の課程を修了した者及び 2021 年 3 月 31 日までに修了見込みの者

出典:東京外国語大学 第3年次編入学学生募集要項(令和3年度)

太字の引用部分(6)を見てください。

  • 専修学校の専門課程を修了した者
    (=専門士)
  • 卒業見込みの者

と記載されていることが分かります。

つまり、東京外国語大学の編入試験は「専門学校に通う学生」も挑戦可能ということです。

アキラ

目指したい大学の募集要項をチェックしてみましょう!

専門学校から編入できる大学一覧

ちなみに、専門学校から編入学できる大学はたくさんあります。

例えば以下のような大学は、専門学校から編入学が可能です↓(代表校)

  • 北海道大学
  • 東北大学
  • 岩手大学
  • 福島大学
  • 筑波大学
  • 宇都宮大学
  • 埼玉大学
  • 東京外国語大学
  • 金沢大学
  • 静岡大学
  • 名古屋大学
  • 滋賀大学
  • 神戸大学
  • 島根大学
  • 広島大学
  • 九州大学
  • 国際教養大学
  • 高崎経済大学
  • 法政大学
  • 駒澤大学
  • 昭和女子大学
  • 聖心女子大学
  • 青山学院大学
  • 神奈川大学
  • 関西大学
  • 近畿大学 etc.
注意
学部・学科によっては、「専門学校からの編入を認めていないケース」もあります。

また、受験年度によって出願要件が変更される可能性も考えられます。

正確な情報は、各大学のサイトに掲載されている募集要項からチェックしてください。

上記に挙げた大学は、ごく一部の代表校です。

専門学生の編入を受け入れている大学は他にもたくさんあります!

専門学生が編入できる大学を一覧で確認する方法はないの?

専門学生が編入できる大学を一覧で確認したい方は、ぜひ「まるわかり!大学編入データブック」を入手してください

こちらは大学編入の予備校も運営している中央ゼミナールさんが制作している本です。

大学編入を実施する大学の情報が一覧でまとめられているので、専門学生を受け入れている大学を簡単にチェックできます。

専門学校から大学編入を目指す際のデメリット

専門学校から3年次編入(もしくは2年次編入)を目指す際に注意して欲しいことがあります。

それが

専門学生の編入学を認めていない大学・学部が存在する

ということ。

全ての大学・学部で編入学が実施されているわけではないので注意が必要です。

専門学生が出願できない大学があるので注意

編入学募集要項の出願条件部分に

  • 専修学校の専門課程を卒業見込みの方
  • 専門士を有する方

といった記載が無い大学・学部の場合、出願することができません

具合例を挙げてみましょう。

以下は、中央大学経済学部の編入試験の出願資格です↓

(1)~(5)のいずれかに該当する者。
(1) 新制大学(学校教育法により設置された大学)卒業者または2021年3月31日までに卒業見込の者。旧制大学卒業者または新制大学卒業と同等の資格がある者。
※ただし、学士号もしくは学士の学位を取得した学部の同一学科へ出願することはできない。
(2) 短期大学(学校教育法により設置された短期大学)卒業者または2021年3月31日までに卒業見込の者。
(3) 新制大学(学校教育法により設置された大学)に2年間以上在学し、当該大学が卒業の要件に定める単位のうち62単位以上修得の者。
(4) 新制大学(学校教育法により設置された大学)2年次に在学中の者で、2021年3月31日までに、当該大学が卒業の要件に定める単位のうち62単位以上を修得見込の者。
(5) 高等専門学校(学校教育法により設置された高等専門学校)卒業者または2021年3月31日までに卒業見込の者。
*(3)、(4)の出願資格は、中央大学に在学中または在学していた学生には適用しない。
*日本国内の新制大学または短期大学に限る。

出典:中央大学経済学部|編入学試験

上記の中に「専修学校の専門課程を卒業見込みの方」や「専門士」といった用語が記載されていないことが分かります。

つまり、専門学校に通う学生は「中央大学経済学部」の編入試験を受験することができないということです。

このように、大学・学部によっては「専門学校からの大学編入を認めていない」ケースがあるので注意してください。

「専門学生の受験を認めていない」大学に編入する裏ワザ

受験したい大学が「専門学校からの編入を認めていない」です。
どうすることもできませんか?

ここで一旦、ボクが編入試験に合格できた大学を紹介してみます。

それは

  • 早稲田大学商学部
  • 東北大学経済学部
  • 中央大学経済学部
  • 明治学院大学経済学部

の4つです。

ここで不思議に感じた方がいるのではないでしょうか?

ボクは、大学編入する前は「専門学校」に在籍していました。

それにも関わらず、専門学生の出願が認められていない「中央大学経済学部」に合格しています

アキラ

普通ならおかしいですよね。

実は、ある方法で「専門学生が挑戦できない大学」の編入試験に挑戦していました。

その方法とは

「通信制の短期大学」に通う

というものです。

ボクは、専門学校に通いながら「通信制の短期大学」にも入っていました。

これによって「準学士(=短大卒の資格」も取得することができました

アキラ

専門学生はダメだけど、短大生ならOKという大学がけっこうあるんですよね。

【大学編入の場合…】

  • 専門学生の出願→×
  • 短大生の出願→〇

というケースがけっこうある!

中央大学経済学部では短大生の出願はOKでした。

「通信制の短期大学に通う」という裏ワザで、ボクは中央大学経済学部に挑戦することが可能になりました。

専門学校から大学編入を目指すメリット

ここからは、専門学校から大学編入する「メリット」を自分の経験も含めて解説します!

メリット
  1.  最終学歴が「専門学校卒」から「大卒」になる
  2.  より良い学習環境が手に入る
  3.  社会人になるまでの年数が「2年以上」増える

①最終学歴が「専門学校卒」から「大卒」になる

専門学校から大学編入することができれば、最終学歴を「専門卒」から「大卒」に変更させることができます

非常に大きな魅力ですよね。
このことを目的に、大学編入成功を目指している方も多いのではないでしょうか。

最終学歴を「専門卒→大卒」に変更できれば、「就職活動」や「就職後の生活」が少しだけ有利になるかもしれません

企業によっては、四年制大学に在籍している学生でないとエントリーできないところもあったりしますからね。

②より良い学習環境が手に入る

専門学校から新しい大学へ編入することで、「より高度な学習環境」を手に入れることができます

大学の施設が充実していたり、自分が学んでいる分野で実績のある教授の授業を受けることができたりします。

また、専門学校から大学へ環境が変わるため、周りの学生たちのタイプも変わってくることでしょう。

実際ボクが専門学校を経て「早稲田大学商学部」に編入したときは、

  • 大学生ながら起業をしている人
  • 留学生とペラペラ英語で会話をする学生
  • 積極的に海外インターンシップに参加する学生

など、「視座が高い学生」が多いと感じました。

そのため、ボク自身触発され「何か行動を起こさないといけないな」と考えるようになりましたね。

自分を高めてくれる環境が手に入ることも、メリットの一つと言えるのではないでしょうか。

③社会人になるまでの年数が「2年以上」増える

実際に経験してみて「意外にコレ大きなメリットだな」と感じたのは、専門学校から大学編入することで「社会人になるまでの年数が2年以上増える」ことです。

専門学校から大学編入することが無い場合、そのまま「就職活動→就職」という道に進むのが一般的ですよね。

一方で、大学編入をすれば「少なくとも大学生活が2年続く」わけです。

これは非常にチャンスです。

なぜなら、学生は何かに挑戦したり、行動を起こしたりしやすいからです。

専門学校に在籍していた2年間に加えて、大学編入後の2年間があれば、「自分を成長させる・自分の新たな目標を達成する」ために必要な行動に全力で取り組むことができます。

アキラ

社会人になってからでは挑戦しにくいことにも積極的にチャレンジできる。

それが「学生」という肩書のすばらしさです!

専門学校から大学編入するまでの流れ

ここからは、専門学校から大学編入する「流れ」について解説します。

といっても、そこまで複雑なものではありません。

流れ
専門学校に入学する
専門学校で「2年間」勉強する
編入試験を受験する(2年生の夏~冬にかけて)
合格した大学へ編入する(4月)
上記が専門学校から大学編入する「流れ」です。

専門学校から大学編入を目指す場合、専門学校入学してから「2年間」はその専門学校で勉強することになります

そして「専門学校2年生」になったら、編入試験に挑戦します。

編入試験の実施時期は各大学・学部によって異なりますが、文系学部の場合「専門学校2年生の秋~冬(9~11月)」がピークです。

理系学部の場合、「専門学校2年生の夏頃」に実施されるケースが多いです。

そこで合格を勝ち取ることができれば、翌年の4月より、新しい大学へ「3年次編入(2年次編入)」することになります。

「大学編入生の忙しさ」アイキャッチ画像 大学編入した後は忙しい?本当につらいのか経験者が解説

専門学校から大学編入に関するよくある質問

最後に、専門学校から大学編入に関するよくある質問に回答します。

専門学校から大学に編入できますか?

はい、専門学校から四年制大学へ編入学は可能です。

大学編入するためには、募集要項を満たし、編入試験に合格する必要があります。

専門学校から編入できない大学はありますか?

あります。

編入試験の募集要項に「専門士」の記載がない大学は、専門学校からの編入を受け付けていません。

大学編入コースのある専門学校はどこですか?

専門学校の中には、大学編入合格を目指すことを目的としたコースを設置しているところもあります。

以下、大学編入コースのある専門学校の例です↓

専門卒の社会人は大学編入できますか?

専門卒の社会人でも大学編入は可能です。

専門学校の卒業資格(=専門士)を保有している方であれば、募集要項に「専門士」が記載された大学の編入試験に挑戦できます。

専門学校から大学編入|まとめ

今回解説してきたように、各大学・学部が用意する編入試験に合格することができれば、あなたの学歴を「専門学校」から「大学」へステップアップさせることができます

  • 現在の自分の状況に満足できない
  • 就職活動のためにもっと良い学歴を獲得したい
  • 自分を成長させたい
  • 大学受験に失敗した後悔・悔しさがまだ残っている

といった感情・願望を抱いている方は、「大学編入」という入学制度を活用して、自分を成長させてみてはいかがでしょうか?

もし「大学編入試験は難しいって聞くし、自分が合格できるわけない」と感じている方は、大きな勘違いをしています。

例え「一般入試で失敗した過去」があっても、「専門学生だから」と自信が無くても、やるべきことをこなせば大学編入成功は実現します

「編入試験の難易度」アイキャッチ画像 大学編入は難しい?試験の難易度や対策法を経験者が解説

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